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第十三章 家

23 愛撫

そのあと石像は喋らなくなり二人は箱庭に戻った。日が暮れて、辺りは暗い。

静かな部屋の中で、お互いに身に着けていた服を脱ぎ捨てていく。お互いに、長い間押しとどめてきた我慢が今にもはち切れそうになっていた。

獣人は爪の背で主人公の背中に触れた。

「本当に、傷つかないのか」

低く震える声。

主人公はゆっくり振り返ると、獣人の金色に光る瞳を見つめた。

「だいじょうぶ、たぶん」

「痛かったら殴ってでも止めろ、全力でやれよ。たぶん止まれない」

「いいよ。もう、怖がらなくていい」

その言葉が、最後の枷を外した。

獣人の大きな体が覆いかぶさるように主人公を押し倒し、耳元に熱い吐息がかかる。鬣が頬をくすぐって、長い間封印されていた距離が一気にゼロになった。

「……我慢、できそうにない」

かすれた声とともに、獣人は主人公の太腿を優しく、しかし明らかに抑えきれない力で押し開いた。脚が大きく開いて腰まで持ち上がりそうなほど。後ろの入り口が露わになる。

獣人の金色の瞳が、そこをじっと見つめ、喉から低い、欲望に満ちた唸りが漏れた。

「……舐める、お前のここを味あわせてくれ」

そう低く宣言して、熱く長い舌が、入口にぺちゃりと直接触れた。

ぬるぬるとした大量の唾液をまとった舌が、円を描くようにゆっくりと縁を舐め始める。

熱い舌先が輪の周りを丁寧に、執拗に這いまわり、唾液を丹念にたっぷりと塗りたくる。くちゅ、くちゅ、と粘つく音が瀬谷に響いて、主人公の体がぴくりと跳ねた。

「んぅ……っ、熱い……舌が……」

甘い吐息が漏れたた瞬間、獣人の瞳孔が細く収縮した。

「声出せ。…もっとくれ」

理性で『優しく』と繰り返しているはずなのに、舌の動きは徐々に貪欲になっていく。円を描くように舐めしゃぶり、時折強く押しつけてぬるぬるの唾液をさらに押し込む。舌が入り口を押し広げようとするたび、主人公の腰が微かに浮き、甘い声が漏れる。

「ん……、あっ、だめ……そこ………んんぅ」

太腿を押さえつける獣人の手に、主人公の手が伸びる。

その動きが、完全に獣人の理性を揺さぶった。手を払いのけられるような予感に低く唸った瞬間、熱くぬるついた舌が、つぷ、と音を立てて後ろの入り口に沈み込んだ。

「んぐっ……!?」

主人公の喘ぎが弾ける。獣人はそれを聞いて、ますます抑えが利かなくなる。

舌を深く押し込み、内側をゆっくりと、しかし抗えない強さで執拗にかき回す。ぬるぬるの唾液が奥まで流れ込み、舌が腸壁を舐め上げるたび、主人公の腰がびくびくと痙攣する。

「熱い…、お前の中は熱すぎる……声も、良すぎて頭がおかしくなりそうだ」

獣人は舌を抜き差ししながら、さらに深く、さらに貪欲にほぐしていく。時折強く吸い付くと、主人公の殊更甘い声が引き出されて、自身の屹立が限界まで脈打つのを感じた。

「いい……、どうしよ、気持ちいいなんて……あぁっ」

理性が徐々に、しかし確実に振り切れていく。長い間我慢してきた触れ合いが、ようやく許された解放感に便乗して、獣の本能が前面に出てくる。舌を深々と埋め、ぬるぬるの唾液まみれにした入り口を徹底的にほぐしながら、獣人は主人公の腰を自分の都合のいい角度に固定し、むさぼるように味わい続けた。

「あっ……!舌が…奥まで……んあっ!」

主人公の喘ぎ声が部屋に響き渡るたび、獣人の興奮はさらに高まり、もはや『優しく』などという言葉は、ほとんど意味をなさなくなっていく。

息が荒くなり、マズルに深い皺が寄っている。獣人にもわかっている。長い間抑圧された本能と欲望が、一気に反応し始めている。

深く埋め込んだ舌をゆっくりと後ろの入り口から引き抜いた。つぷ、と微かな音がして、ぬめる唾液が糸を引く。それから、何度もあわいから会陰までの間を何度も舐めしゃぶる。すでに獣人の屹立は限界まで膨張し、大型ネコ科特有の逆棘がびっしりと並んだ表面が、熱く脈打っていた。

「頭が、おかしくなりそうだ……」

かすれた声が、ほとんど唸りに近い。言葉の端々や太腿を押さえる手の強さに、堪え切れない興奮がにじみ出ている。

くちゅ、れろっ、と重く粘ついた水音が部屋に響き、主人公の腰がよじれるようにうねる。

「ん……ぅっ、そこ……だめ……!あ、あ……っ!」

甘い喘ぎを聞いた途端、獣人の喉の奥から低い、抑えきれない唸りが漏れた。

限界まで膨張した先端から、透明な液が滴り落ちる。獣人は大きく息を吸い込み、マズルの皺をさらに深く寄せた。

「限界だ、入らせてくれ」

震える声で宣言とすると、熱く滾った先端を、ほぐされてぬるつく入り口に押し当てた。そうして、硬く棘に埋め尽くされた全体をずぷっ、と淫らな音を立てて一気に突き入れた。

「ああああああああああああああああああああああっ!」

内側の肉壁を、ひとつひとつの棘が逆撫でするようにこそぎながら進む。お互いの腰と腰がぶつかるまで加減が分からずに進めた。

甘い悲鳴に近い喘ぎが迸る。主人公は顔を覆うように腕を交差して歯を食いしばっている。

奥深くまで沈み込んだ屹立を包み込む締め付けがたまらない。

持ち上げた太腿が衝撃に耐えるように、震えぴったりと合わさった谷間に流れ落ちる汗を舐めとると、舌の棘にも反応して、さらに内側に引き込むようにやわやわと甘い締め付けが獣人を襲う。

「や、……あぁ………っ……、ひぅ……!」

「中、締め付けてくる……!お前の中、気持ち良すぎて、頭が真っ白になりそうだ……」

入ったのと同等の速さで引き抜き、棘が逆立ちながら内側をえぐって、さらに再び根元まで一気に突き入れる。

ずちゅ、ずちゅ、と粘つく水音が部屋に響き、主人公の体がびくびくと痙攣する。

獣人の大きな手が、主人公の腰を掴み、いとも簡単にひっくり返すと自身の都合のいい角度に固定する。

「たまらん……っ!」

牙が首筋に優しく触れ、傷つけないはずの牙なのに、本能的に逃げを打って前に這い出る。

獣人の本能が刺激されて、熱い息と唾液が滴り落ちる。首の後ろにかぶりつき、腰の動きは徐々に荒さを増して、棘が内側を深く深くえぐり続けた。

「好きだ…、好き、お前の全部好きだ、……声、もっとだして、俺が、ちゃんと、気持ちよく、できてるか、教えてくれっ」

獣人は理性を振り切り、自分本位に雄々しく、主人公の内側を暴いた。

何度も何度も穿たれた内側は、棘による刺激に慣れてやがて強烈な官能を産む。経験の浅さから、主人公は何が起こったのかとっさにわからなかった。

「あぁぁ……っ!うそ、だめ……っ、あぁっ……あっ、あっ、あぁぁ!」

痛みのほうが勝っていたはずなのに、棘の刺激で深い愉悦が生まれはじめてパニックに陥った主人公の体を、獣人のウェイトが押しつぶす。寝具に押し付けられて、シーツに擦り付けもみくちゃにされながら、主人公は精を零した。

やがて獣人も最も深いところまで潜り込んだ屹立から、大量の子種をまき散らす。

全身全霊で受け止めた主人公はぐしゃぐしゃになりながらも、満足げにくるくると喉を鳴らす大型猫型彼氏の重みを幸せそうに受け止める。静かになった部屋に混じりあった吐息と汗の臭いが立ち込める。二人の体温は冷めやらぬまま、甘い余韻に浸っていた。